会頭Message


 現在の産業や経済などについて、犬山商工会議所 会頭が
思ったこと・話したことを月に1回程度掲載します。


つり橋で良縁を!

2016年10月 1日

本年も、はや10月、出雲では、八百万(やおよろず)の神々が、様々な縁を結ぶための会議にいそしみ、犬山では、"つながろういぬやま 楽しもういぬやま"を合言葉に、産業振興祭の開催に汗を流す時期となりました。

 この'結ぶ'、'つなげる'という言葉に関しては、現在、私の頭の中に大きな構想として、'つり橋'があります。これまでにも折に触れ述べたところですが、木曽川を挟んだ犬山栗栖地区と各務原鵜沼宝積寺町地区を歩行専用のつり橋でつなごうという計画であります。架橋地点は、桃太郎公園北の箇所と川上貞奴別荘(萬松園)のあるあたりが最適ではないかと考えております。ちなみに、川上貞奴と言えば、福沢諭吉の養子の福沢桃介と深い縁で結ばれたことは申し上げるまでもありませんが、電力王といわれた桃介は、95年ほど前、長野県南木曽町の木曽川につり橋を架けたことでも有名であります。桃介橋と呼ばれるこのつり橋は、木曽川の景観に配慮し、渓谷に文化の香りを漂わせ、大正ロマンを偲ばせる橋として、国の重要文化財にも指定されております。

 何とも言えぬ縁のようなものも感じますが、私が構想するつり橋の名称はさておき、この橋が、木曽川の自然環境や景観、犬山城、桃太郎神社、萬松園、貞照寺、猿啄城(さるばみじょう)といった歴史的・文化的資源と並び、かつ、これらを相互に結びつける当該地における新しい名所として、犬山及び各務原の観光振興等に寄与するものと確信しております。この橋の恋愛面における「つり橋効果」についてはともかく、経済面における効果には大きな期待が持てると考えております。

※(「つり橋効果」:つり橋上で出会った男女が恐怖に起因する緊張からくるドキドキ感を恋愛感情と取り違える心理効果。(言わば、縁結びの効果))

 こうした中、本つり橋については、当該地区が自然公園法や文化財保護法に基づき「国定公園特別地域」や「名勝」の指定を受け、その設置が規制されており、これをクリアすることが最も大きな課題となっております。このため、11月22日に開催される愛知県連会頭会議の場などを通じ、愛知県知事等に対し設置の許可等の措置を要望する所存でおります。

また、今後、つり橋構想の実現に向け、犬山、各務原の該当地区の住民の皆様はじめ、市、商工会議所、観光協会等から成る協議組織を設け、諸課題の検討に着手したいと考えているところであります。

 つきましては、このつり橋構想に対するご理解、ご支援等をお願いする次第であります。

GMSの凋落

2016年09月 1日

最近の流通業界は大変厳しい状況の中にあると思います。とりわけGMS(総合スーパー)は苦戦を強いられています。国内に約1850店舗あるGMSに大量閉店の波が押し寄せています。イトーヨーカドーは2020年2月までに40店舗、ユニーグループでも最大50店舗を閉店する方針を固めました。

 GMSは構造不況と言われて20年経ちます。構造不況とは不況の原因が景気循環によるものではなく、産業構造、需要構造、経済環境などの構造変動にあるとされている不況です。大手GMSのトップは口を揃えて「社会の変化に対応しきれなかった」と言っています。

そもそもGMSは「食品で集客して衣料品で稼ぐ」構造です。かつてのダイエーの中内功会長は「徹底して食品の安売りをして集客する、あなた方専門店はその集客したお客様から利益を上げ多額の家賃を払って下さい」という構造です。この図式が近年大きく崩れてきました。これはユニクロやしまむらなどの専門店が台頭してきたことにあります。そしてコンビニの盛況です。そしてアマゾンや楽天などのインターネット購入へシフトしているからです。ネットでの大量一括比較、そして検索型のショッピングが効率的になっているのです。

また立体駐車場からの距離を考えると、野菜や総菜などの日々の購買なら中小規模のスーパーで済ませるケースが多いと思います。逆に贈答品などの高級品は百貨店か専門店で購入します。つまりGMSはあらゆる業態に消費者を奪われているのです。

 日本の小売業態はここ20年ほどの間に大変貌を遂げてしまったのです。それは「大から小へ、さらに無店舗(ネット)へ」という大きな流れなのです。この流れを打破するにはどうしたら良いのでしょうか。手間をかけ、地域の事情に応じた店づくりをする、地域密着型の経営が求められるのです。

イトーヨーカドー犬山店も来年2月に撤退の予定です。撤退後の入居事業者を早急に決定しなければなりません。犬山商工会議所といたしましても全精力をもってこれに当らねばなりません。未来永劫に市民の皆様への利便性を提供し続けて行かなければなりません。

「会頭道」は、社会へのご奉公

2016年08月 1日

犬山も蝉の声が騒がしい時節となりました。

 直近における商工会議所LOBO調査によりますと、中小企業の業況感は、消費低迷の長期化や円高の進行、株価・為替の不安定な動きが中小企業のマインドを下押しし、一進一退の状態が続いております。また、先行きにつきましては、ほぼ横ばいの状況が見込まれる中、猛暑予測から夏物商品の需要増や消費増税再延期による消費の改善に期待する声も聞かれております。こうした中、参議院選挙も終わり、安倍首相は、アベノミクスの加速に向けて力強い経済政策を進めていくため、内閣を改造し新たな布陣作りを進める旨を表明しました。今後、早急に補正予算が編成され、新しい経済対策が実施されることを期待するところであります。

 さて、前回お話ししたように、当商工会議所では、議員、役員の任期が10月末をもって終了するため、目下、次期の議員、役員の選挙、選任に向けた準備、調整を進めております。これを受け7月の常議員会において、私は、現議員・役員の皆様にはそのまま続投していただくようお願いをするとともに、3期目となる会頭職を引き受ける意向がある旨、表明をいたしました。

ここで、改めて、犬山商工会議所の役員についてご説明したいと存じます。先ず、会頭ですが、商工会議所の唯一の代表機関、かつ最高執行機関であり、商工会議所の最高意思決定機関である議員総会において選任されます。副会頭(3名)は、会頭の補佐機関として、議員総会の同意を得て会頭が選任し、会頭に事故がある場合や欠けた場合には会頭の職務を行います。常議員(33名)は、議員総会において議員の中から選任され、常議員会を構成し、重要な事項を議決する意思決定機関ですが、同時に、会頭から特定事項の委任がなされた場合には執行機関の性格をも併せ持つものです。これ以外の役員として、現行の定款上、専務理事と監事(3名)が置かれております。ちなみに、会頭職を強いて国政レベルの執行機関に例えますと、選出方法から見ると、議員内閣制における内閣総理大臣に類似しますが、内閣と異なり法的には副会頭等との合議を必要としない職務執行方法から見れば、強いリーダーシップを発揮する米国型大統領に近いとも言えます。  

 55年前、ジョン・F・ケネディが、米国第35代大統領に就任する際に語った「国があなたのために何をなし得るかを問い給うな、あなたが国のために何をなし得るかを問い給え」という言葉に共感し、私としては、私なりに犬山商工会議所のために何をなし得るのか、また、何をなさねばならないのかを常に自問しつつ、会頭の職務に取り組んで参りたいと思っております。

 以上、蛙鳴蝉噪(あめいせんそう)との嘲笑を恐れず、思うところを述べさせていただきました。

たかが選挙、されど選挙

2016年07月 1日

  犬山も水無月を迎え、木曽川うかいが開幕します。これから10月半ばまで、犬山城を背景に鵜の競演がくり広げられ、多くの観光客の目を楽しませることと喜んでおります。

 本年は、国内外における選挙が注目される(された)年であります。中華民国総統選挙、フィリピンやペルーの大統領選挙、とりわけ、次期米国大統領の選挙は、我が国の政治、経済に少なからぬ影響を及ぼす性質のものとして、11月の決着までその動向には鵜の目鷹の目の視線が注がれることと思います。国内では、申し上げるまでもなく参議院選挙があります。結果次第では国の基本政策に大きな変更をもたらす可能性があり、また、選挙権年齢を18歳以上に引き下げた最初の選挙でもあることから、その重要性は論をまちません。 7月10日の投票日に向け、戦いは、気温とともに熱くなることが予想されます。

 さて、本年は、もう一つ重要な選挙があります。来る10月31日に3年間の任期が満了することに伴って実施される、犬山商工会議所の議員の選挙であります。正確には、議員定数100名のうち半数50名の議員(1号議員)を会員全体の代表として会員の中から投票で選出するものであります。ちなみに、35名の議員(2号議員)は、業界の代表として各部会が選任し、15名(3号議員)は、重要かつ総合的な代表として会頭が選任することとなっております。また、議員の選出と同時に、議員総会において会頭を始めとした役員が選任される運びとなっております。なお、商工会議所の役員・議員任期は、全国ベースでの申し合わせに基づき、統一(11月1日から3年間)されており、当会議所では、今期の議員選挙の投票日を10月21日に予定しております。

 商工会議所は、商工会議所法に基づく特別認可法人として、「地域内の商工業の総合的な改善発達を図り、兼ねて社会一般の福祉の増進に資する」という社会的使命を担っております。また、近時、地域経済の担いとしての中小・小規模事業者の重要性が改めて認識され、その持続的発展を支援する機関として商工会議所にはこれまで以上に大きな期待が掛けられております。

 ここで思い起こされるのが「ノーブレス・オブリージュ」という言葉であります。本来は、貴族など高い地位や身分にはそれに伴う重い責任、義務があるという考え方ですが、そうした振る舞いは、賞賛、信頼に値すると評価されるものであります。武士道にも一脈通じるところがありますが、選ばれたものにはそれに応じた社会的責任・貢献が期待されるという意味において、今回の選挙に当り、あえて皆様には、このノーブレス・オブリージュという崇高な精神を是とし、且つこれを体現すべく、役員、議員に就いて頂き、全会員及び地域社会の振興・発展に力をお貸し頂きたいと存ずる次第であります。

国と会議所、2つのG7

2016年06月 1日

ゴールデンウィークも終わり、本年度も本格的に事業に取り組む時期となりました。

日本経済の現況は、年明け以降の円高、株安の進行に伴い、円安に支えられたこれまでの景気回復にも陰りがみられるように思われます。政府の直近の調査においても、東海地方の景気は、小売り、飲食、サービス等の消費需要を中心に弱い動きが続き、4月の熊本地震の影響で企業動向等も悪化しており、先行きについても、中国経済等の減速、円高の推移、来4月の消費税の再引き上げといった不安材料を払拭できないことが指摘されております。また、核開発で揺れる朝鮮半島情勢の緊迫化など、我が国に身近な国際問題も累増しております。

このように我が国の政治、経済を取り巻く内外の諸環境が厳しさを増す中、

5月26日、27日の両日、三重県賢島において先進国首脳会議が開催されます。会議では、新興国経済の減速、貿易の減退等により不透明性を増している世界経済の脆弱性の克服が最大のテーマとされており、また、オバマ米大統領が、会議への出席を機に広島の原爆記念施設を訪問することが決まるなど、  このたびのサミット開催については、非常に喜ばしく大いに歓迎するところであります。G7伊勢志摩サミットが、我が国を始め世界の経済の下振れリスクの回避と核戦争の無い平和な国際社会を実現する上において少なからぬ効果を挙げることを期待する次第であります。

 さて、現下、犬山商工会議所にあっては、会員に喜ばれ、歓迎される事業をどのように展開していくかが大きな課題の一つとなっております。本年度は、

"小規模事業者の持続的発展"をキーワードに、事業者の実態、ニーズに応じた支援を行うことにしております。こうした取り組みの基になるものとして策定した『経営発達支援計画』が、今般、経済産業大臣の認定を受けることができました。この計画は、主に「経済動向調査」から「地域経済の活性化」まで、7項目の目標(Goal)から成っております。今後、当会議所は、市、金融機関などの関係支援機関との連携を密にし、支援の中核的な役割を担う形で、目標の達成に向けて小規模事業者に対する伴走型支援を実施し、1名の脱落者も出さない会議所を目指して参る所存でおります。

 折しも、本年は、10月に役員、議員の改選が予定されております。引き続き、役員の皆様を始め、議員の皆様、会員の皆様の変わらぬご支援・ご協力をお願いする次第であります。

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