会頭Message


 現在の産業や経済などについて、犬山商工会議所 会頭が
思ったこと・話したことを月に1回程度掲載します。


「武力戦争」はやめ「経済戦争」を!

2014年08月 1日

 会議所の事業も第2四半期に入りました。消費税引き上げ後の需要減も底打ちの兆しが現れており、今期、景気は、緩やかに改善するものと見ております。
 さて、ご案内のとおり、政府は、7月1日、集団的自衛権行使を限定容認する閣議決定を行いました。この集団的自衛権の行使問題につきましては、憲法の解釈、行使の要件、戦争抑止効果などを巡って、それぞれ賛否の意見が分かれるところとなっております。
もとより、私は、国どうしが武力をもっての戦うことは避けるべきですが、経済面における戦いは、ある意味必要なことであると考えております。今や、我が国の津々浦々までグローバル化の波が押し寄せており、とりわけ、経済活動面においては、TTPに象徴されるように、その影響は、極めて大きなものとなっております。これは、国の産業経済の存立を賭けた戦い(経済戦争)に直面しているということであります。グローバルな規模において、エネルギー・資源の確保、人材の獲得、技術開発等における競争がし烈さを増す中において、これが経済戦争である以上、国と企業がそれぞれに勝つための戦略を立て、それを着実に実行することが必要であります。こうした流れの中で政府が推進している「日本再興戦略」は、必要な施策の追加や内容の深堀により「常に進化していく成長戦略」と位置付けられていることから、我々商工会議所には、我が国の経済成長の実現を目指して、現場の声に基づいた政策提言活動を実施していく責務があるものと考えております。
 日本成長戦略の要は、全国385万の中小企業の活力を強化することであります。中でもその9割を占める小規模事業者は、地域の経済や雇用を支える重要な存在であり、経済の好循環を浸透・拡大させていく上において、その活力を最大限に発揮することが必要不可欠であります。このため、商工会議所は、地域中小企業の成長への挑戦、とりわけ、小規模事業者の「事業の持続的発展」を、なお一層強力に後押ししていかなければなりません。折しも、6月20日、「小規模企業振興基本法(小規模基本法)」及び「商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律の一部を改正する法律(小規模支援法)」が成立し、小規模事業者を支援する体制が整備されました。今後、両法に基づく支援内容・支援方法の決定を待って、具体的な支援に取り組んでいくこととしております。
 また、当商工会議所におきましては、こうした取り組みと併せ、現在、「会員増強キャンペーン」を実施しております。会員の増大は、自主財源を確保し、会議所の事業運営基盤を強化する観点から非常に重要な課題の一つであります。皆様の力強いご理解・ご協力をお願いする次第であります。

大型商業施設を地域資源に

2014年07月 1日

 地域の商業は、長きに亘ったデフレ環境下での売上げの減少に加えて施設の老朽化が進んでおり、経営環境は依然として厳しいものがあります。
こうした中、近時、大型商業施設の新規開業が再び増加する傾向にあります。
当地犬山におきましても、橋爪東の国道41号沿い約11万坪のエリアにおいて、民間による複合商業施設と住宅の開発計画が持ち上がっております。現状、同エリアは、農地で、市街化調整区域であるため、開発するには、市街化区域への編入などの手続きが必要であり、今後、行政サイドの動向が注目されるところであります。
 こうした大型商業施設の開発が実現すれば、商業活動の活発化や施設の建設に伴う設備投資需要の発生等による地域経済の活性化に加え、地域の雇用創出、住宅入居者の流入と定着に伴う市人口の増加といった諸効果が期待でき、私としては、歓迎すべきことと思っております。
しかし、大型商業施設の新規立地には、課題も多々あります。とりわけ、地域商業への影響とこれへの対応がその最たるものではないか考えます。これは、言わば古くて新しい問題であり、決定的に有効な解決策は見いだせないのが実情であります。
私は、既存の商店には、大型商業施設には無い個性、顔、伝統といったそれぞれの特性・魅力が備わっているはずであり、これらを今一度よく検証して、商業的な役割面と商店・商品の魅力面における差別化を鮮明にして、消費者に訴えていくことが重要であると思っております。大型商業施設の出店を奇禍ではなく奇貨ととらえ、自らの事業活動の在り方を再構築すべく努力してみることに尽きるのではないかと考えております。
 一方、大型商業施設に対しては、それが持つ「大きな空間に多くの人が集まる」という特性を活かして、市内のいろいろな組織・団体と共催、連携した各種の物産展やイベントを実施し、地域商業の振興、地域の活性化を進めていく観点から、当該大型商業施設の運営者との協力関係を構築するとともに、目先の収益のみを追求した、いわゆる「焼畑商業」的経営を脱し、自らのCSRを自覚した事業運営の実施を求めていきたいと考えております。こうした大型商業施設と地域社会との共存に向けた活動において、商工会議所は、中心的な役割を担っていかなければならないと考えております。
 当地の開発計画につきましては、大型商業施設を地域資源の一つと位置付け、これとの共存・協力を通じた地域づくりをどうするか検討しつつ、合意形成を図っていくべきであると考えておりますので、皆様のご理解、ご支援をお願いいたします。

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